代表理事・副会長

木 野　博 康

サッポロビール株式会社

近年、消費者の価値観やライフスタイルの多様化が進む中、食品に求められる機能や価値も大きく変化しています。健康志向や環境への配慮に加え、個々の嗜好の多様化に対応した商品開発が求められており、知的財産の活用はますます重要性を増しています。食品分野では、技術革新のみならず、ブランドや製造ノウハウなどが複雑に絡み合っており、他分野とは異なる知財上の課題が存在します。そのため、企業は多様な消費者ニーズに応える柔軟な知財戦略の構築が求められています。また、生成AIの登場により、特許調査や出願書類の作成など、知財業務の効率化が進んでいます。一方で、AI生成物の権利帰属や情報漏洩リスクなど、新たな課題も顕在化しています。こうした変化に的確に対応しながら、会員企業の競争力強化と持続可能な成長に貢献してまいりたいと考えています。

代表理事・副会長

中 村　一 郎

不二製油株式会社

国際的なサプライチェーンの再構築や、食品安全・持続可能性への関心が高まる中、知的財産（IP）は日本企業の競争力を支える要となっています。グローバル貿易状況や多国間協定下での知的財産戦略は極めて重要です。日本はEPAを通じて貿易自由化を推進しつつ、WTO/TRIPS体制によるIP保護の国際ルール整備にも深く関与しています。これにより、日本企業は輸出先での模倣品対策や地理的表示の取得・管理、サプライチェーンを支えるブランド保護が可能となり、付加価値向上につながります。また、バイオを活用したイノベーション領域では、ノウハウの秘密管理と特許取得が競争優位の鍵となります。
JAFBICは、食品・バイオ分野に特化した知財支援機関としてIP活用の普及を図っています。グローバル市場展開における日本企業の優位性を知財で補完するIP戦略が重要であり、JAFBICの活動がその一助となればと考えております。

代表理事・理事長

竹 本　一 志

一般社団法人日本食品・
バイオ知的財産権センター

デジタルテクノロジーが生活のいたるところで発達・普及し、生活者は多くの情報が得られるようになりました。人生100年時代が到来し、生活者のライフスタイルは多様になっています。働き方も組織のあり様も多様となりました。人や社会、地域、環境などに優しいモノを購入するエシカルな消費が台頭し、環境汚染や資源枯渇などの社会問題への生活者の意識は高まっています。このような生活者を取り巻く環境の大きな変化の中で、社会は新たな価値を求めています。また、持続可能な社会を築くには、持続性に配慮した新しいビジネスモデルや新しいものづくりが必要となってきています。
「食は世界を変える！(Food moves the world！)」をスローガンに、食を通じて、より良き社会の実現を目指し、日本国の食品産業の成長、並びにバイオテクノロジー技術を応用した産業の発展に寄与してまいりたいと思います。